離婚の破綻主義とは

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近年では、離婚の破綻主義を掲げる人が多くなっており、離婚の原因としても挙がる割合が増えてきました。この離婚の破綻主義とは、どちらか一方の有責や致命的なトラブルなどではなく、夫婦関係が破綻してしまったことで、離婚を決定することを言います。

どちらかに責任や原因が存在するのではなく、回復する見込みがないほどに離れてしまった夫婦の距離感は、婚姻関係を続けるのに値しないと考え、離婚に踏み切る人が増えて来たということです。性格の不一致も、この破綻主義のひとつとして考えられています。

戸籍の上では婚姻関係にあるものの、事実上離婚しているような状態になっている夫婦は少なくありません。

一時代前であれば、それを理由に離婚に踏み切る人は少数派でしたが、近年では無理をして夫婦関係を続けるよりも、離婚という形でリセットしてしまった方が本人たちはもちろん、場合によっては子どもにとっても良いと考える破綻主義が増加傾向にあるのです。

離婚における有責主義とは?

離婚における有責主義とは、前述した破綻主義とは異なっており、夫婦のどちらか一方に原因があり、それによって離婚が進められるケースのことを言います。配偶者どちらかの浮気や不倫による不貞行為によって離婚する夫婦は多いでしょう。

継続的な不貞行為であれば、多額の慰謝料を請求する裁判に発展するケースも少なくありません。

また、どちらか一方の重篤な病気や障害によって、離婚が認められることもあります。夫婦の助け合いの関係が成立しなくなってしまうとして、病気や障害を負っている側に対し、離婚を申し立てることが出来るのです。この場合、医師の診断や治療にかかった期間をはじめとして、それまでの配偶者に対する誠実な対応などが求められることになります。

こういったどちらか一方の有責によって離婚が申し立てられるケースは、これまでは腫瘤でもありました。しかし、近年では離婚の破綻主義によって夫婦関係を終了させる割合も増加してきているため、全体の数でみれば、有責主義の割合は減少傾向にあると言えます。

有責主義が破綻主義に変わっていく流れとは?

近年は、離婚の有責主義ではなく、破綻主義を掲げる人の割合が増加している傾向にあります。また、それまで有責主義を掲げていた人が、破綻主義に変化していく場合もあります。

事実上結婚関係が破綻しており、お互いの距離感が夫婦のそれではなくなっていたり、実際は別居状態にあったとしても、婚姻関係を成立させている人はいます。

どちらか一方の有責が発生し、有責者から離婚の申し立てがあったとしても、これまでは婚姻関係を無理に継続していくことを選択する人は少なくありませんでした。

しかし、夫婦のどちらかが有責者である時点で、今後の夫婦関係において、重大な亀裂が存在してしまうことは避けられません。特に浮気や不倫などの不貞行為は、夫婦関係に深い影響を及ぼしやすいです。

子どもがいる場合は、更に別方向への配慮も必要なってきます。有責主義者がこれらの事態を考慮し、既に破綻している夫婦関係を終わらせるために、破綻主義に変化して離婚を進めるケースは少なくありません。

消極的破綻主義とはどのようなものなのか?

夫婦関係が既に破綻しており、有責である配偶者がいたとしても、その有責配偶者から離婚を申し立てられたところで、受け入れないパターンが存在します。このタイプを消極的破綻主義と呼びます。

このパターンは、たとえば、浮気や不倫をした配偶者がおり、その有責性は明確で、有責を自覚して離婚を申し立てたとしても、もう一方は感情や金銭など様々な理由から離婚を受け入れないというものです。

相手に対し、婚姻費用の分担義務があるかどうか、また相続権をはじめとした各種権利について考えた上で、消極的破綻主義を掲げるパターンは少なくありません。

しかし、有責主義から、この破綻に対して至極消極的な状態を経て、やがて夫婦関係の破綻を受け入れ、破綻主義として離婚を進める場合は非常に多くなっています。

この場合、結果として有責な配偶者からの離婚申し立てを受け入れるわけではなく、あくまで夫婦二人の相違として離婚を決定するものとなっています。

消極的破綻主義が積極的破綻主義に変わっていくこともある

積極的破綻主義とは、結婚関係が既に破綻しており、事実上夫婦関係が成立していない場合は、有責に関係なく離婚の申し立てを受け入れていくタイプの考え方を指しています。

前述した消極的破綻主義とは、ある意味では真逆の考え方であると言うことが出来ますが、離婚調停や裁判を繰り返し続けていくうちに、消極的破綻主義から積極的破綻主義に変化していくというパターンは、決して少なくありません。

離婚協議のスタート時には、感情面や金銭面、相続や子どもなどの様々な事情から、有責配偶者であっても離婚の申し立てを受け入れないというケースは珍しくないでしょう。

しかし、話し合いを続けていく上で、条件の変化など様々なきっかけが存在していきます。相手よりも有責性が小さいほど、離婚を認める確率は上がってきます。

そのため、当初消極的破綻主義であっても、最終的には積極的破綻主義に変化していき、離婚が成立するというパターンがあるというわけです。